悪い噂の真相2

近視手術が日本でなかなか普及しなかった理由は、
悪い噂の真相の項で述べた通りなのですが、実はこれ以降、近視手術導入期(2000年前後)の頃にも、「近視手術はこわい、怪しい」などと悪い噂がたった時期がありました。
今回は、その真相についてお話しましょう。
1940年代におきた不幸な出来事はその後、日本の近視手術の発展に大きく水を差すこととなり、90年代にはいってからも、
眼科専門医で近視手術をおこなう医師はほとんど存在しませんでした。
眼科専門医とは、眼科における専門知識や技術を有する事を財団法人である日本眼科学会が認めるものです。
◆ 専門医制度が認定した施設で5年以上の眼科臨床研修済みである
◆ 4年以上、日本眼科学会会員である
◆ 日本眼科医会会員の医師である
以上の項目をクリアし、専門医認定試験に合格して資格を取得した医師に与えられる称号
なのです。
ではこの時期、日本において近視手術がまったくなかったのか?といえば、そうでは無く、実はこの時期に暗躍していたのが、前項の
眼科のトリビアで述べた日本の医師法の規制をうまく利用し、眼科手術についての知識や経験がほとんどないのにもかかわらず、眼科を開院していた医師達だったのです。
ほとんどが眼科未経験医師という構成で結成された診療所は、おそろしい事に全国展開を手がけ、あらゆる雑誌や新聞広告などに莫大な費用をつぎ込む事で、集まった患者を手術してまわったのです。
そして、眼科専門医であればとても考えられない。信じられないような『
合併症』が、当然のように多発したのです。
【酷いところでは手や機器をまったく消毒せずに施術していた所もあったそうです。】
やっかいなことに、この医師集団は問題が発生すればさっさと診療所を閉めてしまい、どんどん次の場所に移ってしまうので、なかなか取り押さえられませんでした。
新聞や雑誌では当然のごとく、『近視手術失敗!』『合併症多発!』などという見出しが躍りました。
失敗の原因は、あきらかに医師の経験不足からおこった失敗なのですが、日本の医師法について、理解していない一般市民である我々にしてみれば、短絡的に
近視手術=危険と思い込んでしまうのも無理がありません。
そして。。。更に悪い事に、この中から脱税により、医師免許を停止されるという医師もでてきました。
これが、近視手術=危険だけでは収まらず、
怪しいというレッテルまで加わってしまった所以なのです。
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